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こんにちは 編集部のホテル建築大好き 伊藤です。
昔の建物を活用したクラシカルで手の込んだインテリアに目がない私にとって、ホーチミンはクラシカル建築の宝庫。
ホーチミン市内にはフランス領時代に建てられたコロニアル・スタイルの建物がまだまだ残っています。
コロニアル・スタイルとは、つまり植民地時代に流行った様式のこと。
17~18世紀のイギリス、スペイン、オランダ、フランスの植民地に見られ、ホーチミンではフランスの建築様式とベトナムの風土や材料が融合して建築されました。
日中の強い日差しを遮るためにポーチやベランダが作られたり、日が落ちてから差し込む西日を調整するため通風も取れるルーバー戸があったり、ギリシャ風の柱があるのが特徴です。
そんなクラシカルな建物がホテルにも使用されています。
束の間、タイムスリップしてしまうようなホーチミンの素敵なコロニアルホテル3軒をご紹介します!
■ ロマンチックなインテリアが素敵な名門ホテル!
ホテル マジェスティック サイゴン
Hotel Majestic Saigon
予算:エコノミー〜
マジェスティックはドンコイ通りの起点、サイゴン川のほとりにあります。
マジェスティックは1925年、フランス統治時代のインドシナで開業し今年創業91年を迎えました。
過去には秋篠宮様やフランスの元大統領など数々のVIPが滞在した名門ホテルです。
外観は白亜のコロニアル様式、ロビーに一歩足を踏み込むと彩り豊かなアール・デコ調のステンドグラスやインテリアが出迎えてくれます。
外部に面する窓には流線模様が華やかなアールヌーボーのインフルエンスも見られ、クラシックでロマンティックな雰囲気を作り出しています。
客室は天井が高く広々としています。
部屋の床はヘリンボーン、調度類はアンティーク調で統一され、ノスタルジックで上品な雰囲気を醸し出しています。
部屋タイプにはサイゴン川が部屋と中庭に面した部屋があり、サイゴン川を眺めたいならリバービューの部屋、静かな部屋を好む場合は中庭に面した部屋を選ぶと良いでしょう。
昭和の作家、開高 健が戦時下のベトナムで拠点にしていた103号室も予約可能で今も日本人に人気があります。
バスルームも大理石仕様で部屋の雰囲気を壊しません。
バスタブもありゆっくりお湯につかれます。トイレにはウォシュレットもついています。
朝食はルーフトップのカフェバーで頂けますよ。テラス席は晴れた日にはちょっと暑いですが、それも南国の滞在の味わい。
ビュッフェ式の朝食に加えて、フォーや卵料理はその場で出来立てが味わえ美味しいと評判です。
マジェスティックホテルの近くには雑貨屋さん、レストランもあり便利です。
市民劇場まで徒歩10分、ベンタイン市場までは徒歩20分弱と観光スポット、ショッピングモールも徒歩圏内ですが、これかご紹介する他の2軒と比較すると各スポットまでは少し距離があります。
暑さでいつも以上に体力も消耗しますので、安価で利用できるタクシーもうまく使いましょう。
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■ 創業1世紀以上の超老舗!
ホテル コンチネンタル サイゴン
Hotel Continental Saigon
予算:バジェット〜
ホテルコンチネンタルサイゴンの開業は1880年、なんと創業136年と1世紀以上続くホーチミン最古の超老舗ホテルです。
クラシック映画ファンにはカトリーヌ・ドヌーブ主演の映画インドシナに登場したホテルとしても有名です。
高級感という面ではやはりマジェスティックに軍配が上がりますが、館内随所にアンティークな家具が配置され、外観も室内も白亜の壁、ギリシア風の柱とコロニアルでレトロな雰囲気にたっぷりひたれます。
最古の老舗ホテルというと非常に格式が高そうですが、コンチネンタルはスイートルームもリーズナブルな価格で泊まることができるので、予算が許すならスイートがおすすめ!
部屋は天井が広いので広々しており、歴史を感じますがきちんと清掃されていてきれいです。
室内のインテリアはヨーロッパやチャイニーズ・テイストのアンティークな調度品で揃えられ、ノスタルジー感満載です。
バスルームは近年TOTOにリニューアルされ大変きれいになりました。
インテリア面では部屋のノスタルジックさとは少しかみ合いませんが、水回りが近代的だと心地よく滞在できますね。
コンチネンタルの魅力の1つが中庭のテラスでしょう。
緑もあり、静かで、中庭でのんびり食べる朝食はとっても優雅な気分にさせてくれます。ビュッフェ以外にもその場で作ってくれるフォーが美味しいです。
コンチネンタルはドンコイ通り沿いの市民劇場のすぐ横にあり、街歩きをしていると本当に何度となくコンチネンタルの前を通ります。
2分ほど歩くとホーチミン人民委員会の建物があるレタイントン通りに出ますし、ベンタイン市場も10分ほど。
ヴィムコム・センターやユニオンスクエア、高島屋が入っているサイゴン・センターなどのショッピング・モールにも近く、ショッピング、食事、観光に便利な立地にあります。
*2016年9月時点、ホテルの隣で工事が行われていましたので2016年中は通りに近い部屋はいつもより少し騒がしいかもしれません。
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■ 高級感・ロケーション共に最もバランスがいい!
グランド ホテル サイゴン
Grand Hotel Saigon
予算:エコノミー〜
グランドホテルサイゴンの開業は1930年、創業86年のこちらも歴史あるホテルです。
もともとフランス人編集者がこの場所で小さなドリンクショップを開いたのがグランドの始まりでした。
現在のホテルは、コロニアル・スタイルのAncient Wingと、シンプルモダンなアメリカン・スタイルで増築された新館Luxury Wingがあります。
新館のフロントは吹き抜けがあり広々として明るく、旧館側のロビーには昔ながらのエレベーターがありレトロです。
雰囲気重視なら断然旧館がおすすめ!
ロケーションや、高級感、設備面は3軒の中で最もバランスがいいホテルです。
部屋はホテル マジェスティックよりはややシンプルですがホテル コンチネンタルよりはリッチ感があります。
昔の洋館なので天井が高く実際よりも広々と感じます。
ホテル マジェスティック同様、部屋の床はヘリンボーン、調度類はアンティーク調で統一され、シャンデリアやカーテンなどのファブリックの柄もレトロですし、作業机やランプもアンティークで素敵です。
掃除も行き届いていているので、きれいで、全体的に高級感があります。
中庭にあるプールは外からの喧騒から離れて静かに過ごせるので人気です。プールに面した部屋も気持ちがいいですよ。
バスルームもまた大理石がふんだんに使われていてホテルの雰囲気にもマッチしています。
朝食はビュッフェで並ぶ品数も豊富で、フォーや卵料理は出来立てで美味しいと評価が高いです。
グランドホテルもドンコイ通り沿いにあり、ホテル マジェスティックとホテル コンチネンタルのほぼ中間に位置しています。
グランドホテル近隣はスパや飲食店、雑貨屋さんが沢山あるため周辺のみでも楽しむことができますし、市民劇場まで徒歩約5分、ベンタイン市場まで徒歩約15分と、ひと通りの観光地へも徒歩圏内です。
編集後記
コロニアルホテルのクラシカルな部屋に入るとその雰囲気にかなりテンションがあがりませんか?
コロニアル様式の建物は夜ライトアップされた姿もロマンチックです。
3軒とも便利なドンコイ通り沿いにあり、部屋は広々、朝食が美味しい、と日本人がおさえたいポイントをしっかりおさえています。
特に、ホーチミンは暑さと湿度、それにバイクに気をつけながら歩くためいつも以上に疲れます。
この3軒のようにすぐ帰れて休める立地は大変便利です。
快適な最新のホテルも良いですが、ホーチミンにせっかく滞在するなら1度は優雅でノスタルジックな気分にひたれるコロニアルホテルに泊まってみてはいかがでしょう。
きっと素敵な思い出ができますよ!