バルセロナはかつて建築学科の学生だった時に、初めて建築を見るために訪れた海外の都市です。
まだまだ勉強し始めたばかりで、初めて見るガウディの建築にただただ圧倒されていました。
当時は学生のグループ旅行だったため非常に効率的に建築を見て回ることができました。
一方で予定がつまっていてゆっくり街中を歩く時間がほとんど取れなかったのが心残り。
古き良きものと新しいものが混在する魅力溢れるバルセロナは、ゆっくりじっくり見て回るにもぴったりな街の1つ。
サグラダ・ファミリアをはじめとするガウディ建築以外の世界遺産や素敵な歴史ある建物が街中のあちこちにあります。
そこでバルセロナで暮らすような旅を楽しめるおすすめ滞在エリアと、部屋からゆっくり世界遺産が見える素敵なアパートメントホテル3軒をご紹介します。
窓を開ければサグラダ・ファミリアが!サグラダ・ファミリア周辺エリア
バルセロナ観光の目玉といってもいいのがアントニオ・ガウディ作の未完の建築、サグラダ・ファミリア。
以前は完成までにあと100年はかかると言われていたこの巨大な教会ですが、技術の進歩により2026年には完成予定ということで非常にワクワクします。
完成前とはいえ見応えは十分。大きすぎて至近距離だと全体を写真におさめるのは難しいので、近くにあるガウディ公園から撮影するのがおすすめ。
ガウディが生前手がけていた生誕の門の全景を眺めることができます。
ガウディは生前詳細な図面を残さなかったため、サグラダ・ファミリアは彼の死後その志を受け継いだ建築家、彫刻家の手によって造られ続けてきました。
サグラダファミリアを見に行って日本人としてうれしいのは何年か前に某コーヒーのCMでも一躍有名になった彫刻家・外尾悦郎さんの存在。
彼はバルセロナに渡って35年以上サグラダ・ファミリアの彫刻作成に携わっています。生誕の門の窓を飾る楽器を奏でる天使像がその代表作。
他にも外尾さんがガウディの意志を継いで製作した作品がサグラダ・ファミリアのあちこちにあります。こちらも是非チェックしてみて下さいね。
教会内に入ると柱とわかっていても、森のようなに感じてしまう不思議な空間が広がります。
ナウシカを見た方なら腐海の森のをイメージしてもらうとより近いかもしれません。
サグラダ・ファミリアでは空高く伸びる塔の見学が一番人気ですが、時間に余裕があれば地下の博物館もぜひおすすめしたいスポット。
こちらにはサグラダ・ファミリアのミニチュア模型や完成予定図が飾られています。
中でも逆さ吊り模型は必見です。ガウディの有機的なデザインの源泉となっているものです。
ガウディは計算で構造を考えるのではなく、無数の紐に重りをつりさげ、重力で創り出された曲線を反転して設計していました。これは自然の重力によって創り出される形が自然で丈夫な構造と考えていたたため。
この模型はカサ・ミラにも展示してあります。この模型を見たときの「ガウディはやっぱり天才」と痛感した記憶は今も鮮明です。
サグラダ・ファミリアの塔は当日予約なしでは混雑していてはいるのは困難です。ウェブであらかじめチケット購入することをおすすめします。
サグラダ・ファミリア周辺は観光客が多いので、スリも多くなるエリアでもあります。手荷物には十分に気をつけましょうね!
滞在エリアとして見ると、サグラダ・ファミリア周辺はそれほど繁華街ではありませんので、昼間とは対照的に夜は比較的静かです。
夜ライト・アップされた姿がとてもきれいなのでそちらもできれば見てほしいですね。
このエリアに滞在していたら、観光から帰ってきてライトアップを見てすぐまた部屋に戻るという点でも便利です。
もし部屋の窓やバルコニーから眺めることができたら最高ですよ!
一番素敵な眺めのアパートメントは、知る人ぞ知るガウディ公園にあるGaudi’s Nest Apartment Gaudi’s Nest。ここは生誕の門が正面に臨める最高のロケーション。
日本観光客にも結構有名なアパートメントです。近くにはMercat de la Sagrada Familiaのマーケットもあるので買い物も便利。
サグラダ・ファミリアのすぐ目の前には地下鉄のSagrada Família駅があり、2線通っているのでカサ・ミラがあるグラシア通りやカタルーニャ広場へも出やすく、滞在の拠点としてもアクセスの良い場所です。
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ここが病院!?美しすぎるサン・パウ病院! 周辺エリア
サグラダ・ファミリアからガウディ通りの対岸に進んでいくと、赤れんが造りの装飾が美しい建物が見えてきます。
これはガウディの建築学校時代の教授であり、同じ時代のライバルともいわれたリュイス・ドメネク・イ・ムンタネー (Lluis Domenech i Montaner)が設計したサン・パウ病院。
当時流行していたイスラム教建築とキリスト教建築が掛け合わされたムデハル様式のデザインです。
ムンタネーはカタルーニャ音楽堂も手がけていて、どちらも世界遺産に登録されています。
ガウディ通りの中間で後ろを振り向くとサグラファ・ファミリア、前方にはサン・パウ病院と、ライバル同士が手がけた世界遺産が通りの対極にあるというのがとても粋な感じがします。
ガウディ通りの中間でバルコニー付きの部屋に滞在すれば窓からサグラダ・ファミリアとサン・パウ病院がどちらも見える部屋もあります。
ガウディ通りのちょうど中間地点にあるアパートで、建物自体はちょっとレトロな感じもありますが、清潔そうで、バルコニーからサグラダ・ファミリアとサン・パウ病院が見えるSagrada Familla Views Apartmentも滞在先の候補に良いでしょう。
眺めがよくて静かなエリアに滞在したい人には絶好のロケーション。
よりオススメなのがリュイス・ドメネク・イ・ムンタネー設計の世界遺産サン・パウ病院が目の前の
Sant Pau Apartments。
病院の対面にあり、テラスからはサン・パウ病院や周りの景色を見渡すことができます。
小さなテーブルセットもあるので朝景色を眺めながらコーヒーを飲むのも気持ちがいいです。
周辺は静かで穏やかな環境ながら、地下鉄のサン・パウ/ドス・デ・マッチ(Sant Pau | Dos de Maig)駅が徒歩3分くらい、サグラダ・ファミリアへは徒歩15分ほどです。
Bonpreuというローカルスーパーマケットもアパートのすぐ近くにあり生活するにはとても快適。
ガウディ通り沿いにはレストラン、カフェなど以外にスーパーやパン屋さんなどもあるので、キッチンがついた部屋であれば地元の食材も試せて、かつ、リーズナブルな滞在ができます。
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むしろここに滞在したい!今なお現役のアパートメント、カサ・ミラ! 周辺エリア
バルセロナのメインストリートの1つグラシア通りと、バルセロナ市内を東西に走る大通りディアゴナル通りが交差しているディアゴナル駅周辺は道路も広々としていてオープンな雰囲気。
狭い路地が中世の趣を残すゴシック地区とは対照的に近代的な風景が広がります。
この界隈はオフィスビルもありますし、徒歩圏内にバルセロナ大学もあるのでビジネスマンや学生の姿もよくみかけます。
また、グラシア通りを南に進むとすぐにエルメスやグッチなどのハイファッションブランドのお店もあるので観光客も多く、とてもにぎわっているエリア。
そのままグラシア通りを5分ほど歩くと、ガウディのカサ・バトリョ、ガウディと同世代の建築家ジュセップ・プッチ・イ・カダファルクのカサ・アマトリェール、ムンタネーのカサ・リェオ・モレラの3軒が軒を連ねる場所になります
一方、ディアゴナル通りを駅から東の方向、サグラダ・ファミリアある方向へ歩いていくとガウディ建築以外にも面白い建物がちらほら。
例えば、ディアゴナル駅から徒歩5分ほど行くと、かなり目を引くお城のような建物に遭遇します。これはカダファルクが昔の繊維富豪の邸宅として設計したカサ・デ・ラス・プンシャス(casa de les punxes)。今は一般公開もされています。
ディアゴナル駅周辺は観光やショッピング、バルなどの食事をするところも豊富で、サグラダ・ファミリアも地下鉄で1本とアクセスがいいので日本人観光客も多く滞在しています。
バルセロナのホテルをいろいろ調べてみたけど、どこに滞在したら迷ってしまう・・・という場合、このエリアに滞在しておけばハズレはないでしょう。
このエリアのおすすめアパートメントはSuites Avenue。
グラシア通り沿い、カサ・ミラの斜め向かい側あるサービスアパートメント。部屋の窓からカサ・ミラを眺めることができるのがとても贅沢!
繁華街のど真ん中にあるので、買い物をして荷物を置いてまだ出かけたり、シエスタの時間はホテルで休んで夕方またすぐに出かけるにも便利ですよ。
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編集後記
街中の世界遺産だけでなく、カラフルなトカゲや斜めの回廊が不思議なグエル公園やモンジュイックの丘にもぜひ足を運んでみてほしいです。
バルセロナは世界遺産の建築やアート作品が街中にあるので街歩きを楽しむにももってこいですし、スペインバルで本場のタパスに舌鼓を打ちスペインワインで陽気に過ごすにももってこいな場所。
そして存分に楽しんで部屋に戻ると窓の外には世界遺産があるというのはなんともいえない特別感です。
魅力溢れるバルセロナでぜひあなただけの楽しい旅をしてきてください!