ヨーロッパだとフランスのモンサンミッシェル島内、スペインのアルハンブラ宮殿敷地内の修道院ホテル、日本だと白川郷・・・
これは全部「宿泊できる世界遺産」です。
世界中の数多くある世界遺産の中でも泊まれるところは多くありません。
今回ご紹介したい宿泊できる世界遺産は東南アジアのマレーシアのペナン島、ジョージタウンです。
ちなみにペナンは日本人の熟年層にはロングステイしたい人気のビーチリゾートとしても人気です。
東西の文化が入り混じるエキゾチックな世界遺産の街ペナン・ジョージタウンを初めて訪れるなら、ぜひチェックしてほしい人気ヘリテージホテル2軒をご紹介したいと思います!
[su_spoiler title=”そもそもマラッカ海峡に浮かぶ島内の街がどうして世界遺産になったのでしょうか?” open=”yes” style=”simple”]
その発端はペナン島がマレー半島で最初にイギリス東インド会社の植民地になったことから始まります。
当時の総督フランシス・ライトが暮らしたエリア、ジョージタウンでは今も植民地時代の白亜の壁が特徴のコロニアル建築を見ることができます。
また、そのすぐ近くにはマレー半島で繁栄を築いた豪華絢爛なプラナカンの邸宅やカラフルなショップハウスが建ち並んでいます。
このように西洋と東洋が交差する貿易港として栄えたエキゾチックな街並み、多民族・多文化のマルチナショナルな社会が残っていることが評価され、ジョージタウンは2008年7月、マラッカとともにユネスコ世界文化遺産として登録されました。
現在は中華系、マレー系住民の他にもイスラム系、インド系の住民も多く暮らしているため、中国系住民の参拝が多い観音寺から歩いて数分圏内に教会、イスラム教のモスクやヒンズー教の寺院が共存しています。[/su_spoiler]
建物も世界遺産!「青」が印象的なセレブの邸宅
チョン ファッツィー ザ ブルーマンション Cheong Fatt Tze – The Blue Mansion
マレー半島で巨万の富を築いたセレブのお屋敷に泊まれるのがチョン ファッツィー ザ ブルーマンションです。
ペナンに残っているプラナカンの建物というと京都の町家のような縦長のショップハウスが多いですが、チョンファッツィー ザ ブルーマンションは中国様式の建築で建てられた大邸宅です。
ホテル名にも入っているチョン・ファッ・ツィー氏は、中国広東省生まれの客家人。
その昔、裸一貫でペナンにきて大富豪なった人です。
1880年代に建てられたブルーマンションは、第7夫人のために造られた邸宅です。
余談ですがチョン・ファッ・ツィー氏の妻は8人いたとされていて、第7夫人との間に子供ができたとき彼は74歳、夫人は24歳だったとか!
屋敷の設計には風水が取り入れられ、外観は当時中国人の間で流行っていた真っ青なインディゴ・ブルー。
街中で異彩を放つものの、堂々たる佇まいは非常に美しく存在感があります。
街自体も世界遺産のジョージタウンにあって、ブルーマンションは建物自体も2000年にユネスコ文化遺産建築保存賞を受賞しています。
そう、世界遺産の建物に泊まれるのです。
外観は中国風ですが、内部は西洋と東洋の折衷様式で絢爛豪華です。
アールヌーボーのステンドグラスに鉄細工が美しい螺旋階段や柱にらんま。
モザイクタイルも美しいです。
一方で、金や大理石を施された中国風の豪奢な調度類が完璧に調和しています。
館内の一部は一般人も見学できるため調度品の他にも、チョン・ファッ・ツィー氏や夫人の写真や洋服なども飾られており、当時の豪華な暮らしぶりが伺えます。
街中には他にもプラナカンの住居を博物館にしているところもありますが、ブルーマンションは非常に洗練されている印象をうけました。
広々とした中庭に面した1階のレストラン、COURTYARDでは朝食が頂けます。これは宿泊者だけの特権ですね。
また、一般見学者は立入れるエリアや学時間も限定されていますが、宿泊客はもちろん時間関係なく散策できます。
とくに夜はインディゴブルーの壁がライトアップされて幻想的です。赤いランタンに灯りがともるといささか妖しげな雰囲気すら感じます。
部屋は非常に広いです。1人で宿泊すると夜はちょっと淋しさを感じるかもしれませんので2人以上の宿泊がいいかもしれませんね。
ジョージタウンの中心部にあり近くの観光スポットへ歩いての観光にも便利です。
これからご紹介するイースタン アンド オリエンタルホテルにも近いですし、すぐ隣は屋外フードコートのRed Garden Cafeです。
ブルーマンションは世界遺産の建物を使った4つ星ブティックホテルです。
もし欧米で同等の条件のホテルならけっこうお高めだったりします。
だからブルーマンションも高いのでは?と思うかもしれませんが、部屋タイプや時期によっては1万円台から宿泊できます。
どこから撮っても写真映え間違えなしのホテルにリーズナブルな価格で宿泊できます。
ホテル内は宿泊者しか撮影できませんので、インスタ映えするフォトジェニックなホテルに泊まりたい方や、エキゾチックな気分に浸りたい方、ぜひチェックしてみてくださいね!
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コロニアル時代から1世紀の歴史を刻む!海沿いの優雅なホテル
イースタン アンド オリエンタルホテル The E&O Hotel
イースタン アンド オリエンタルホテル(通称The E&O)は、現在2棟あるホテルのうちヘリテージ・ウィングとよばれているほうが1885年に開業しました。
時期的にはブルーマンションと同時期に建てられたことになります。
創業者はシンガポールのラッフルズホテルと同じサーキーズ兄弟。
同じコロニアル様式のホテルということもあって、ラッフルズホテルとイースタン アンド オリエンタルホテルはやはり似てます。
宿泊客には孫文やシンガポール初代首相のリー・クアンユー氏の名前もあり、1世紀以上にもわたってペナンの街を見守ってきた歴史と格式ある高級ホテルです。
イギリス植民地時代にコロニアル様式で建てられており、コロニアル建築の特徴ともいえる白亜の外観が遠目でも目を引きます。
イースタン アンド オリエントホテルはロケーションもよく、ジョージタウンを徒歩で歩くにも便利な位置にありますし、ホテルのすぐ裏手には海が広がっています。
旧館のヘリテージ・ウィングは建物自体が美術館のようで美しいです。
一方、新館のヴィクトリー・アネックスは2013年に建てられました。
ヘリテージ・ウィングと並んで違和感を感じさせないよう色合いや、デザインが工夫されています。
新館の部屋も旧館のレトロな雰囲気を壊さないよう当時のコロニアル様式を意識したインテリア。
バスルームの白黒タイルや猫足のバスタブがレトロ調好みにはピッタリです。
客室は全てリビングルームがあるスイートルームなので広く、清潔感があります。
ヘリテージ・ウィング、ヴィクトリー・ウィングともお部屋によっては窓から海を眺めることができます。
そのため移りゆく時間と共に海と空の色が刻々と代わるのを眺めることができますよ。
新館、旧館の違いはといえば、ヘリテージ・ウィングはやはり歴史を感じます。また、バトラーサービスがあるので、より優雅な気分にひたれます。
新館ヴィクトリー・アネックスにはバルコニーがついたお部屋があるので、ルームサービスをとればバルコニーで海を見ながら食事もできます。
ちなみに17−18時はカクテルタイムがあり宿泊客はラウンジで軽食とお酒がいただけますよ。
マレーシアは全体的にホテルの料金がリーズナブルですが、5つ星のこの格式のホテルが時期によって1万円台から宿泊できるので、世界水準からみてもとってもお得感があります。
コロニアル時代のノスタルジックで優雅な気分にひたりたいならぜひチェックしてみてくださいね!
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編集後記
ブルーマンションとイースタン アンド オリエンタルホテルは、イギリス植民地時代同じくらいの時期に建築され、東西それぞれの文化をあらわす対照的な建築になっています。
そして2つのホテルはジョージタウンの便利な場所あり、お互いも近いので2泊以上滞在するなら宿を変えて泊まり比べてみるものいいかもしれません。
それとジョージタウン内の観光スポット同士は徒歩圏内にあり、ちょっと頑張ればほぼ歩いて回れます。
でも、南国なので気温も高く、歩き回っていると知らず知らずのうちにいつも以上に体力を消耗します。
途中タクシーで移動しようにも、ジョージタウン内では流しのタクシーがほとんど走っていません。
タクシーに乗るなら大きめなホテルかショッピングモールのコムターからの方が捕まえやすいです。
歩き疲れたけどタクシーが見つからない時には、街中のあちこちにあるおしゃれなカフェでひと息入れてみてください。
夜になると街角のあちらこちらに屋台も出るので、無理せずぜひ楽しい旅を!