ウィーンは地元の住民も観光客に対してフレンドリーに接してくれる方が多く、公用語はドイツ語ですが観光客も多いためどこに行ってももほぼ英語が通じます。カフェやスイーツも充実していますし、日本ではちょっとハードルが高いオペラやオーケストラも身近で気軽に鑑賞ができます。そんなウィーンは女子旅や、初めての一人旅の行き先としてはかなりオススメな街の1つ。
ウィーン観光をメインとして滞在するなら、最も便利なのは旧市街中心部のトラムが円を描くように走るリング通り内やリング周辺エリアです。
でも、リングの外側エリアに滞在するのが不便か?
というとそうでもありません。
ウィーンは地下鉄、列車、トラム、バスと交通機関が発達しています。特に地下鉄とトラムは使いやすいので、うまく利用すればとても自由に動き回ることができます。ウィーンも東京のように23区あり、エリアによって雰囲気が変わりますので、素顔のウィーンが見えるエリアで暮らす気分で滞在するのも楽しいです。交通の便もいいので、そこを拠点に観光をしたり、近郊に足を伸ばしたりということもしやすい街です。
今回ご紹介するホテル ペンション・ボッシュ(Hotel Pension Bosch)もそんなリング外エリアにあるホテルの1つ。
Rennweg駅近くにあるペンション(ウィーンの民宿)です。価格は1泊シングル朝食込みで6,500〜7,000円程度と大変お手頃。(2017年3月時点)
複数のサイトの口コミ評価も総じて高く、インテリアもクラシカルで素敵、料金もお手頃で交通の便も良さそう・・・・
本当に価格に見合うコスパのいいホテルなのか?
を検証すべく、実際に宿泊してみましたので周辺環境なども合わせてもう少し詳しくご紹介します!
ロケーション:「Rennweg駅」てどこ?そもそもなぜここ?
Rennweg駅はウィーン国際空港から市内を結ぶ近郊列車SバーンのS7沿線上、ウィーンミッテ駅の1つ手前の駅です。空港からの乗車時時間は約20分ほどです。また駅前から71番のトラム(路面電車)を使えば旧市街、リンク通りやオペラ座までも約10分ほどと便利な立地です。
区としては、オペラ座やシュテファン寺院などがあるウィーン1区の南側、3区にあります。駅近くにはベルヴェデーレ宮殿やイタリア大使館などもあり、周りは閑静な住宅街なので暮らすように滞在できるエリアです。
今回のホテル探しにあたっては以下の条件を満たすところを探していました。
- ウィーン国際空港からのアクセスが便利なところ。
- オペラ座などがある旧市街へのアクセスがいいところ。
- オペラやオーケストラも堪能したいので宿泊費は抑えたい。1泊あたりの宿泊料金が8,000円以下
- 安くてもヨーロッパを感じさせる素敵なインテリア
- 宿泊者からの口コミ評価が高い
さらに今回の取材では数日後に朝早くクロアチア行きの列車に乗ることになっていたため、Rennweg駅から列車が発車するウィーン・マイドリンク駅にもSバーンで1本、乗車時間も10分ほどとアクセスがいい場所だったのが決め手となりました。
(※2014年以降は元ウィーン南駅がウィーン中央駅として新しくオープンし、東欧各国への国際長距離列車のターミナル駅になっています。Rennweg駅からウィーン中央駅はSバーン8分、タクシーで5分ほどです。多くの列車は引き続きウィーン・マイドリンク駅からも乗車できます。)
そして、ホテル ペンション・ボッシュはこのRennweg駅から徒歩6−7分ほどの場所にあります。
ホテルから徒歩数分の所にはウィーン・ミッテ駅に向かうO線のトラムの停留所もあります。
住宅街のため夜は街灯があまり多くなく看板がないこのホテルは少々探すのが大変ですが、日中であれば地図を片手に見つけやすいでしょう。
館内、客室
オーストリアのペンションは比較的低価格で泊まれる小規模なホテル、民宿のことで、家族経営で建物内の数室をを客室として提供するケースも多いです。
ペンション・ボッシュもアパートの数室を利用しているため、チェックイン前に館内へ入るにはエントランスで呼び鈴を押してオーナーに玄関を開けてもらう必要があります。
部屋タイプはシングルとダブルの2タイプで、部屋内にバスルーム付タイプと共用バスルームタイプの部屋があります。
館内や部屋はアンティーク調の家具、クラシカルな内装で統一されていて、ヨーロッパに来たなという実感を得られるインテリアです。
写真からはベッドが小さいと思いましたが、実際に寝てみると女性や小柄な男性なら十分でしょう。
ただ、体格が良い男性ははこのベッドは窮屈なサイズかもしれません。
シングルルームに付いているバスルームはシャワーブースが少々手狭な印象を受けましたが、清潔感がありました。
室内では無料WIFIが飛んでいます。こちらは時々接続が不安定な時がありました。
朝食
品数はそれほど多くはありませんが、ウィーンの定番パン、カイザーゼンメルやチーズ、ジュール類などは揃っています。
シンプルですがこれがヨーロッパのバジェットホテルでは多いタイプでしょう。
ウィーンはカフェもとても多く朝早くから空いているので、カフェで朝食もオススメです。
こんな人にオススメ♪
- 1人旅、カップル、夫婦、女友達2人(部屋タイプがシングル、ダブルのみ)
- 観光地より素顔のウィーンが見えるところで暮らすように過ごしたい人
- 1泊あたりの宿泊料を1万円未満に抑えつつ、かつヨーロッパ的なクラシカルなホテルに泊まりたい人
- 公共交通機関を使って自分で動くのが好きな人
逆にこんな場合は別なホテルのほうが快適そう。。。
- 深夜早朝に到着/出発する(24時間対応のフロントサービスがありません。)
- バスタブでお風呂につかりたい人(シャワーしかありません。)
- 子供がいる家族や3名以上のグループ(部屋タイプがシングル、ダブルのみ)
- 観光スポットに徒歩で行けるところに泊まりたい。(リング内、周辺の観光スポットにはトラムや地下鉄に乗ることが多いでしょう。)
まとめ
安い宿泊価格、朝食込みでクラシカルなインテリアの清潔な部屋に滞在でき、空港や市中心部までのアクセスも良好です。
日中の時間帯から夜18時くらいまでにチェックインできればコスパの高いホテルといえるでしょう。
一方、注意点としてはフロントが24時間オープンではないため、深夜・早朝に着く場合はオーナー自身が寝ていて対応してもらえないことがあります。その場合は予約時と飛行機に乗る前など複数回必ず連絡をするなどの対策をするか、または24時間対応の別なホテルを検討するほうがいいでしょう。
ホテルの価格帯はあくまで目安ですので、シーズンや空室状況によって変動します。最新の価格と空き状況を確認して下さいね。
ウィーンは誰にとっても滞在しやすい街です。あなたが一人旅をしているなら、街中にたくさんあるカフェで本を読みながらのんびり過ごすのもいいでしょう。夫婦なら一緒に街を歩き、音楽が聞こえてきた教会に入ってみたり食材を買い込んでアパートに滞在するのも楽しいでしょう。シニアなら5つ星ホテルにオペラ、若い頃に憧れてできなかったことを全て満喫するのも素敵かもしれません。
ぜひあなただけの楽しい旅を!
(取材こぼれ話)
実は今回、飛行機の到着が23時をまわりRennweg駅に着いた時には24時近くになっていました。
看板もなく街灯も少ないためホテルをなかなか見つけられず途方に暮れていました。
ウィーンは治安がいいとはいえ、この時はさすがに不安になりました。
そんな時、運よく、通勤帰りの地元の方がグーグルマップを片手に道を教えてくれ、ホテルまで案内してくれた時には、本当に感謝の気持ちでいっぱいでした。ウィーンの人のやさしさにふれた気がします。